未病と空手
高齢化社会、パソコン、スマホの長時間使用による眼精疲労、肩こり、偏頭痛、食欲不振、
添加物だらけのスーパー、コンビニ等の食品、
固定費を減らすための人員削減からくる過剰労働、、、。
私たちは多かれ少なかれこのような過酷な状況下で生活を送っています。
病気になる人は年々右肩上がりで増加しています。
病院はいつ行っても満員で何時間も待合室で待たされるのは
もはや日常的な出来事となりつつあります。
そうした状況を改善するために
医療界では「未病」対策こそこれからの医療のあり方ともう何年も前から訴えかけていますが、
残念ながら人々の意識改革までには未だ至っていません。
今回伝えたいのは、病気になったら病院に行くというより、
病院にいかなくても済む健康管理の方がずっと人生幸せですよ!!
という単純なことです。
まだまだ医者に行けば簡単に薬がもらえることを良しとている人が多いのが非常に残念です。
私たちの体は私達が考えているより、ずっと優れた治癒作用を備えています。
しかし、その作用を体が発動する前に薬で押さえ込んでしまうので、我々自身の体は問題に対して
解決しようという体にならず、文字通り「弱体化」し続けています。
さて「病気」というものは「体」だけではなく「心」の病もあります。
多様化かつ複雑化した価値観が我が物顔で闊歩している今の世の中、ちょっとした価値観の違いがネット上でぶつかりあり、すぐに炎上と繋がっています。
そして、最悪の場合は
1人の人間をネット上でスケープゴートにして、名も名乗らぬその他多数がその1人を目がけ誹謗中傷、
人格否定のメッセージを一斉に浴びせます。
スケープゴートされた側はたまったものではありません。
避難した側が本当に正しいかどうかも分からず簡単に瞬殺され、社会から葬り去られます。
そして、何もなかったかのように彼らはネットを巡回し、次のスケープゴート対象を探しまわります。
実に危うい社会構造になってしまっていると私は思います。
私はこんな社会にこそ、
「空手」を習うことは意味があると考えます。
もちろん空手が万能という気は毛頭ありません。
あくまで強く生きて行くための強力な武器の1つにはなると思います。
空手は日々の稽古を積み重ねることで、シンプルに「体」は強くなります。
そして、素手、裸足を使い体全部を動かすので、日々、デスクワークや運動不足、肥満気味の人には
間違いなくその効果は大きいと断言できます。
ただ、空手はそれだけではなく、毎回、毎回単純な「基本」を繰り返すことで、
忍耐力はもちろんのこと、事の本質が何なのかを理解することができようになります。
そして、組手は相手から受けた攻撃で自ら「痛み」を体感することで、他者への思いやり、
優しさ等、弱者への労りを学ぶことができます。
何をされたら、自分は嫌な気持ちになるかを理解することで、
それを自分が相手にした場合、相手も嫌な気持ちになることがわかります。
多様化した価値観を発信するのなら、逆に多様化した価値観を受け入れる器も
セットにして持ち合わせていなければならないことに自然と気付くはずです。
これから社会はますます複雑化していきます。
心身ともに強靭でなければとても生きにくくなって行くのは間違いありません。
そんな世の中でも空手の修行を通して「未病」対策をしっかり身につけ
病気にならず生き抜く力と、少しでも優しい世の中に変えられる若者を私は頑張って輩出していく所存です。
私の道場では、開場以来ずっと言い続けていることがあります。
「私が教えるのは空手では無い!!【生き方】。空手だけを習いたかったら他の道場をお勧めする!!」と。