子供にこそ武道

私はミラノで14年間空手の指導をしてきましたが、私の教える武道はいたってシンプルです。

私の道場では「基本」をとにかく徹底的に指導します。

それは「基本」中の「基本」「基本」の「基本」「基本」の3つです。

「基本」中の「基本」は空手を学ぶ以前に人としての「基本」ができているかどうか。

「基本」の「基本」とは、空手では「基本」「型」「組手」と大きく3つのパートに分けて学びますが、この3つの中で最も大切なのが「基本」です。しかし、その「基本」を正しく行うためには拳の握り方、足幅、立ち方、重心の捉え方、目付け、気合い、体軸、丹田の使い方、呼吸法等「基本」を行うための「基本」を正しく理解しなければいけません。この部分をいい加減に身につけてしまうとその後の「型」、「組手」もなんちゃって空手にしかなりません。ですから、私の道場では「基本」の「基本」は何度も何度も繰り返し練習することで無意識に体が反応するよう徹底的に体に覚えこませます。

これが出来て初めて空手の「基本」が様になってきます。そしてこの空手の「基本」というものはどんなに昇級し、あるいは黒帯になってどんなに段位が上がろうとも常に立ち返って修練し続けなければいけません。「基本」は、木でいうところの「根っこ」にあたる部分なので、「根」がしっかりしていなくては上へ上へと大きく成長することもできませんし、花も咲かすこともできません。

さて、少し戻り「基本」中の「基本」(人としての基本)についてお話しさせていただきます。

私が道場で教える「基本」中の「基本」とは幼稚園の子でも出来るレベルものばかりです。えっ!そんな事と思う人が多いと思いますが、冷静に世の中を見てますと、この幼稚園の子にも出来るレベルの事が小学校高学年、中学、高校と学年が上るにつれて出来なくなっているというのが現実です。

幼稚園の子でも出来る「基本」中の「基本」とは

・名前を呼ばれたら大きな声で返事する。

・笑顔で挨拶をする。

・人に何かをしてもらったら「ありがとう」を言う。

・人の悪口を言わない。悪いことはしない。

・困ってる人がいれば助ける。

・悲しんでいる人がいれば優しく寄り添う。

この程度のことです。この程度のことが普通に出来てから初めて空手の修練の道に入ります。

この基本」中の「基本」ができてない人がいくら空手の技術が上達しようとも、それは全く意味がありません。

先ほども書いたように「基本」は「根っこ」です。腐った根っこはいずれ必ず枯れます。だからこそ私は入門された方の「根っこ」をまずはひたすら健康な状態にし、その後、地中深く根を張れるように丈夫にしていきます。

そのためには子供のうちに「基本」(根っこ)を整えておくということは本当に大切なことなのです。

学業も仕事も出来る人は皆根っこがしっかりしています。「根っこ」を健全に丈夫したい子(人)は是非、私の道場にいらしてください。責任を持って立派な「根」にします。

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