サイコロ

人生は本当に面白いなと私は常々思っています。

私はもう直ぐ60歳になりますが、同級生の多くは定年退職を迎えようとしてます。

ここでサラリーマン生活に区切りをつける人もいれば、人生100年時代に備え再雇用を申請する人もいます。その人その人に自分で考えた人生設計はあるので納得して出した決断であれば私は何でも良いと考えます。

私は40歳前半でビジネスをリタイアをして家族全員でイタリアに移住したので、多くの同級生とはかなり違った人生を歩んでいます。何度もブログにも書いたことがありますが、人生には何度も岐路が訪れます。少し話が逸れますが先日、参拝のため家族で三重県の伊勢神宮に車で向かいました。名古屋から東名阪自動車道に乗り伊勢西ICを降りると道路の要所要所に伊勢神宮の外宮、内宮の看板が出ているのでどんなに交差点や分かれ道があろうとも迷わず目的地に着くことができます。伊勢神宮のように目的地が誰もが知るスポットであれば、岐路で戸惑うことなく到着することができます。

私は30代前半で起業するまではサラリーマンでしたが、当時は岐路だとわかっていても自分で選択しようと思った時はすでに岐路は過ぎ去り、多くの人と同じ大きな道の流れに乗り(流され)、決められた目的に向かっている自分がいました。これは大きな会社になればなるほど、上と下からサンドイッチにされ身動きが取れない状態になる傾向が高いのではと思います。

起業してからはビックリするほど岐路が明確に目の前に立ちはだかり、選択の決断を迫られます。深く考えずに流れに乗るなんて流暢なことはやっていられません。30代前半ではやり圧倒的に人生経験が少ないため、岐路に差し掛かった時こちらの道が「正解!」と自信を持って選ぶことができず、最後はサイコロを振って「エイやっ!」って決めることも多々ありました。今振り返ると勝敗は半々くらいでした。

話を元に戻します。

定年退職を迎える友人に会って、彼らは大体同じ言葉を漏らします。

「勤め上げたのはいいが俺の会社人生ってなんだったんだろう?」

「定年後、何をしたらいいんだろう?」と。

私は起業した当時は全リスクを自分で負わなければいけないので、サラリーマンのままの方がどれだけ気が楽だったろう、、、と思うことが多々あり、サイコロを振って起業の道を選択したことが間違いだったのではと思った時もありました。

全ての人が懐にサイコロを持っています。

人生一度もサイコロを振らないでゴールまで行く。(伊勢神宮参拝のように)それはそれで満足と思う人は問題ありません。

しかし、せっかくサイコロを持っているのですから一度くらい使ってみてはいかがでしょう。結果はどうであれ、人生面白くしてくれることは間違いありません。

最後に一言。

私は50歳くらいになってサイコロは振るためにあるのではないと気づいてしまいました。

殆どの人はサイコロを持つと振りたくなるものです。

人生ゲームを家族や友人でやる時はこれが実に面白くて、今まで大金持ちだったのにサイコロの出た目に駒を進めると一文無しになったりします。サイコロはどんな目が出るかは運まかせなので仕方ありません。

しかし、私は50歳を過ぎた頃、サイコロは振るものではなく自分の進めたいところまでのマスの数字にサイコロの数字を合わせて盤上に「置く」ものだとと気づきました。それからは道を踏み外すことなく自分の思った通りの道を歩むことができるようになりました。

自分の人生です。あなたにとって有効なサイコロの使い方を一度考えてみてはいかがですか?

「俺の会社人生なんだったんだろう?」という人は今までに何度もサイコロを振る機会があったにもかかわらず、振らなかったことが原因では?

「定年後、何をしたらいいんだろう?」という人は、懐にサイコロ入ってますよ!どんな目が出るかわかりませんが、出た目に従う従わないは別としてまずは振ってみることをお勧めします。

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