1日10分、本気になる時間を。
名古屋本部の稽古は、基本60分。
でも、子どもたちに「60分間ずっと集中しなさい」とは思っていません。
15分集中して、少し休む。
また10分集中する。
それでもいいと思っています。
大切なのは、
60分の中に、一度でも「本気で集中する時間」があること。

空手は、学校の授業とは少し違います。
「こうしなさい」
「もっと集中しなさい」
と、ずっと指示されて動くものではないと思っています。
初級の子には、まず空手との向き合い方を教える。
そして、少し慣れてきた子には、あえて静かに見守る。
自分で集中する。
自分で力を出す。
自分で「今日はやった」と感じる。
そういう経験を積んでほしいと思っています。……とは言いながら、私自身も偉そうなことは言えません(笑)。
基本稽古の10本。
私の場合、5本目あたりになると、かなり息が上がってきます。
攻撃と防御を合わせれば、50回ほど動いていることになりますから、当然です。
でも、門下生に悟られないように、できるだけ涼しい顔をしています。そして後ろを振り返る。
すると……「先生、安心してください。汗かいてませんよ」
という顔をした門下生がいる。
いやいや。それではダメなんです(笑)。
もちろん、汗をかくことが目的ではありません。
技を上手に見せることが目的でもありません。
ただ、
「今、この瞬間だけは、本気でやってみよう」
という時間を持ってほしい。
たった10分でもいい。一つひとつの技に力を込める。
肩で息をするくらい集中する。
稽古が終わった時に、「今日はやったな」と思える。
私は、空手にはそういう時間が必要だと思っています。
そして、その経験は空手の外でもきっと生きてくる。
勉強でも、仕事でも、何かに挑戦するときでも、
「自分で集中する」という経験がある人とない人では、少しずつ違いが出てくるのではないでしょうか。
だから私が子どもたちに身につけてほしいのは、空手の技だけではありません。
自分と向き合う力。
集中する力。
本気になれる力。
そんなものも、道場で少しずつ育てていけたらと思っています。
さて、皆さんはどうでしょう。
今日一日、本気で集中した時間はありましたか?
10分でもいい。
スマホを置いて、誰かに言われたからではなく、
自分から何かに向き合う。
そんな時間を、ぜひ一度つくってみてください。
そしてもし、「うちの子にも、こういう時間を持ってほしいな」
と思われたら、いつでも道場を見に来てください。
特別な体験会ではありません。
普段の稽古を、そのまま見ていただいています。
そこで道場の空気を感じて、「ここでやってみたい」
と思ったら、そこから始めればいい。

