自分の機嫌は、自分で取る。
人は、いつも機嫌よく過ごせるわけではありません。
学校で友達に嫌なことを言われた。
明日は苦手な科目のテストがある。
仕事で大きな失敗をしてしまった。
誰にでも、気分が落ち込んだり、イライラしたりする日はあります。
私の道場でも同じです。
門下生が増え、理想を言えば、全員が毎回真剣に集中して稽古に取り組んでほしいと思っています。
しかし、人間ですから、いつもそうはいきません。
そこで、私が大切だと考えていることがあります。
それは、自分の機嫌を、他人に取ってもらおうとしないこと。
不機嫌な人を見ると、「どうしたの?」「大丈夫?」と心配して声をかける人がいます。
もちろん、それも優しさでしょう。
しかし、私は、必要以上に相手の機嫌を気にする必要はないと思っています。
相手には相手の事情がある。
だからといって、こちらまで暗い顔をする必要はありません。
相手が不機嫌でも、自分はいつもどおり挨拶をする。
いつもどおり笑顔で接する。
そして、自分のやるべきことに集中する。

他人の感情に振り回されず、自分の姿勢を崩さない。
これも、一つの強さではないでしょうか。
ただし、これは「つらくても我慢しろ」とか、「困っていても誰にも相談するな」という意味ではありません。
本当につらいときには、人に頼ってもいい。
助けが必要なら、助けを求めてもいい。
大切なのは、自分の感情を周囲にぶつけたり、他人に自分の機嫌を取らせたりすることと、自分の気持ちを誰かに相談することを混同しないことです。
空手の稽古も同じです。
道場に入ったら、気持ちを切り替える。
礼をする。
仲間とともに身体を動かす。
そして、目の前の稽古に真剣に取り組む。
私は、帯が上がるということは、技が上達することだけではないと考えています。
緑帯になったら、茶帯になったら、黒帯になったら……。
技だけでなく、自分の心も少しずつ成長させていく。
自分の機嫌を自分で整え、周囲に余計な気を使わせず、仲間が気持ちよく稽古できる空気をつくる。
それもまた、武道を学ぶ者の大切な役割です。
強い人とは、相手を倒せる人だけではない。
自分の感情と向き合い、自分を律することができる人でもある。
子どもたちにも、空手を通じて、そんな強さを身につけてほしいと思っています。
そして、これは子どもだけでなく、私たち大人にも言えることですね。
さて、皆さんはどうでしょうか。
他人の機嫌を気にすることに、エネルギーを使いすぎていませんか?
まずは、自分自身の機嫌を自分で整えることから始めてみませんか。
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